技術士第二次試験対策:論文を時間内に書くための時間管理方法(その1)

解答がわかっていたが,それを時間内で書くことができなかった」という受験生の声を何度が聞いたことがあります。頭の中に60点以上の解答があってもそれを時間内で答案用紙に書くことができなければ60点以下の評価です。そのため,論文を時間内に書くための時間管理が必要になります。

■論文を時間内に書くための時間管理方法

◆考える時間と書く時間がある
論文を時間内に書くための時間管理方法とは,解答を考える時間解答を答案用紙1枚(600字)に書く時間を確認することです。

以下は,令和3年度の建設部門での必須科目(Ⅰ-1)の問題です。

例えば,(1)の問題を読んだ瞬間に解答が頭の中に出てきてそれを答案用紙にすぐに書き出せる人は少ないと思います。多くの受験生の方は,「3つの課題とは何か?」と考えてから解答を書くと思います。つまり,ここで解答を考える時間が発生します。この解答を考える時間がわかれば,所定の試験時間から考える時間を引けば解答を書く時間が出ます。「考える時間+考えた解答を答案用紙に書き出す時間」が所定の試験時間以内ならば,「解答がわかっていたが,それを時間内で書くことができなかった」ということにはなりません。

■必須科目での時間管理方法
必須科目での時間管理の方法を解説します。必須科目は,答案用紙(600字)3枚以内に2時間で解答を書きます。ここで,答案用紙(600字)1枚に解答を書く時間を20分と考えます。この20分は,頭の中でほぼ組み立てられている解答を書き出す時間と考えます。

答案用紙3枚に解答を書く時間は3枚×20分/1枚=60分(1時間)です。試験時間が2時間なので,解答を書く時間が1時間解答を考える時間が2時間-1時間=1時間です。すなわち,

*解答を考える時間=1時間
*解答を書く時間=1時間

になります。これが,必須科目の論文を時間内に書くための時間管理の方法です。

次回に続きます。

test

この記事を読んだ方は、こちらも閲覧しています。

  • A3判の用紙1枚で作成した業務の概要版の利用方法(その1)A3判の用紙1枚で作成した業務の概要版の利用方法(その1) 2016年9月5日のブログでは,「技術士試験・受験勉強方法の鉄則」に関する内容で,「自分が担当した業務の概要版をA3版の用紙1枚で作成すること」について書きました(こちら)。 […]
  • 単語(言葉)に敏感になる単語(言葉)に敏感になる JTAPCOブログではこれまで3回,単語(言葉)の使い方(意味の違い)をテーマとしたブログを掲載しました。   *手法と方法(こちら) *施策と方策(こち […]
  • 技術士第二次試験対策:要点法と卵との関係について技術士第二次試験対策:要点法と卵との関係について 技術士の試験での答案を要点法に基づき書くことで,「わかりやすい答案」,すなわち,「読み手(試験官)に内容が明確に伝わる答案」が書けます。要点法とは,わかりやすい答案を書くための方 […]
  • 視覚的に説明する視覚的に説明する ここ数年,各地で,局地的に大雨が降っています。   今年も,6月~7月にかけて九州地方で大雨となっています。また,これからは,狭い範囲で大雨となるゲリラ豪雨 […]
  • 技術士第二次試験対策:日米通算4,257安打技術士第二次試験対策:日米通算4,257安打 2016年6月15日(日本時間16日),大リーグのマーリンズに所属するイチロー選手が日米通算4,257安打を記録しました。 元レッズのピート・ローズ氏が持つ大リーグ通算最多 […]

にほんブログ村 資格ブログ 工業・技術系資格へ にほんブログ村 資格ブログ 国家試験へ にほんブログ村 本ブログへ にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ

ジェイタプコ代表・森谷仁の著書
マンガでわかる 技術文書の書き方:「伝わる」から「明確に伝わる」へ オーム社
2,640円 Amazonで購入する
技術文書の書き方として,「内容が明確に伝わる技術文書の書き方の技術」をマンガで解説した内容です。
「技術者のためのわかりやすい文書の書き方」オーム社
2,200円 Amazonで購入する
事例を示しながら17の書き方の使い方を解説しました。
「技術士第二次試験 建設部門 答案作成のテクニック 5つの手順で書いてみよう」オーム社
2,420円 Amazonで購入する
答案の書き方を学びたいと考えている受験生の必読書です。​
「技術士第二次試験 建設部門 完全突破」オーム社 水村俊幸共著
2,860円 Amazonで購入する
技術論文の書き方を、基本編と実践編に分けてわかりやすく解説しました。
企画&提案する技術士事務所 有限会社ジェイタプコ

ジェイタプコは「内容が明確に伝わる技術文書の書き方」をお伝えする会社です。

あらゆる分野・職種の技術者の方々に、研修やセミナーを通して「内容が明確に伝わる技術文書の書き方」をお伝えします。

トップへ戻る