薨去

「三笠宮さま薨去」

これは,10月28日(金)の産経新聞の朝刊のカット見出しです。「薨去」の漢字が読めませんでした。

新聞の前文(リード)を読むと「大正天皇の第4皇男子で・・・・・・薨去(こうきょ)された」とふりがなが振ってありました。これで一安心と思ったのですが,今度は本文を読むと,「・・・崩御もしくは薨去された方・・・」という漢字が出てきました。

昭和天皇が亡くなったときには,「昭和天皇が崩御された」のような言葉がニュースで流れました。

「アレッ・・・・崩御と薨去の意味の違いは何だ?」

早速辞典調べました(岩波国語辞典第5版)。

 

 *崩御:天皇・皇后・皇太后・体皇太后が死ぬことの尊敬語
 *薨去:皇族・三位以上の人が死亡すること

なるほど・・・・・

ネットで崩御や薨去を調べていたら,「薨御(こうぎょ)」という言葉もあることがわかりました。岩波国語辞典第5版には載っていませんでしたが。

意味は,皇太子や大臣が亡くなられたときに使う表現だそうです。ただし,大臣は内閣の大臣などを指すのではなくて,皇族に位置している大臣のことだそうです。

ちなみに,英字新聞では,このニュースを以下のように伝えていました。

The uncle of Emperor Akihito, Prince Mikasa, has died at the age of 100.

英語では,だれが亡くなっても「has died」を使うのでしょうか?

崩御,薨御,薨去などを使い分ける日本語は奥が深いです。

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