技術士第二次試験対策:“業務内容の詳細=プレゼンテーション資料”と認識すること

「“業務内容の詳細”とは,担当した業務を試験官にプレゼンテーションする資料である」という認識をもって業務内容の詳細を書いてください。

業務内容の詳細とは,「担当した業務は高度な技術力が要求された」ということをプレゼンテーションする資料です。つまり,業務内容の詳細とは,自分の技術力をアピールするためのプレゼンテーション資料です。

ほとんどの受験生は,「業務内容の詳細とは自分の技術力をアピールする資料である」ということを認識しています。これを認識しているから,これまでに担当した業務の中から業務内容の詳細に書くべき業務を慎重に選びます。業務内容の詳細に書くべき業務として定型業務は選ばないと思います。

しかし,選んだ業務を720字以内でまとめる段階になると,「業務内容の詳細が自分の技術力をアピールするためのプレゼンテーション資料である」ということを忘れてしまうことがあるようです。

業務内容の詳細を添削していると「自分の技術力のアピールが足りない」と感じること結構あります。

例えば,家庭用品や食料品を生産・販売するメーカーはテレビやネットなどで新商品を宣伝する場合,新商品のセールスポイントや従来品との違いなど新商品の特徴を強調して宣伝します。「今回,このような新商品を作りましたのでこの新商品を購入してください」というような宣伝はしません。メーカーは,新商品の特徴をアピールすることに注力します。

業務内容の詳細を書く場合もこれと同じです。「このような業務を担当したのでその内容を報告します」という意識で書くと試験官に自分の技術力をアピールできません。

業務内容の詳細は業務の報告書ではありません。自分の技術力をアピールするためのプレゼンテーション資料です。

この業務を進めるうえでこんな困難な課題があった。この課題を解決するためにこのような技術的な提案をした。この提案によって課題が解決され技術的な成果が出た。

ということが明確にわかるように書くべきです。

「立場と役割・課題・提案・成果をどのように書いたら自分の技術力をアピールできるか?」と考えて書くことで自分の技術力をアピールできます。

例えば,成果を書く場合を考えてみます。

パターンⅠ:提案した施工法によって,トンネル掘削に伴う道路面の沈下量が許容沈下量(5mm)以下になった。

パターンⅡ:提案した施工法によって,トンネル掘削に伴う道路面の沈下量を許容沈下量(5mm)以下にすることができた。

パターンⅠは成果を報告する書き方です。パターンⅡは成果をアピールする書き方です。

文一つとっても,その書き方を考えることで自分の技術力をアピールできます。

“業務内容の詳細=自分の技術力をアピールするためのプレゼンテーション資料”しっかりと認識してください。

「立場と役割・課題・提案・成果をどのように書いたら自分の技術力をアピールできるか?」と考えて業務内容の詳細を書いてください。

後日,今回のブログの内容に関連した「『わかりやすい業務内容の詳細”の書き方』を弊社のウェブサイト上で公開する予定です。

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