「書き出して確認する」とは,内容が明確に伝わる技術文書の書き方で技術文書を書いたとき,この中で使った「内容が明確に伝わる技術文書の書き方の3原則」と「6つのルールと18の書き方」をノートなどに書き出して目で確認することです。
日々のオンザジョブトレーニングの質の向上が目的です。
例えば,頭の中にある「書き方の3原則」と「6つのルールと18の書き方」を使って以下のようなメール(技術文書)を書いたとします。
■A社との打ち合わせの件
A社との打ち合わせが「5月16日(金),10時~,A社の会議室」に決定しました。打ち合わせの目的は△△業務の中間報告です。中間報告書が作成できたら部長にその内容を確認していただきます。なお,5月12日(月)中には中間報告書を完成させる予定です。部長のご都合がよければ5月13日(火)の10時に内容を確認していただきます。
■技術提案書(案)の作成の件
Y社に提案する技術提案書(案)の作成が終わりました。5月19日(月)に実施予定の部内会議でこの内容を説明します。
例えば,このようなメール(技術文書)を書いたらこの中で使った書き方を以下のようにノートなどに書き出します。
①書き方の第1原則(書き手と読み手の違いを認識する)
②書き方6:かたまりに分けて書く(見出しを付ける)
③書き方10:強調して書く(見出しに「記号:■」を付ける)
④ルール6:明確に伝わる文を書く(書き方13:具体的な文を書く,書き方14:意味が明確な文を書く,書き方16:短い文を書く,書き方18:文法を守って文を書く)
このようにノートなどに書き出すことで自分が使った書き方が目で認識できます。また,目で確認することでこれらが頭の中に入ります。
自分が使った書き方を目で確認することが目的なので綺麗に書き出す必要はありません。走り書き程度で構いません。ただし,必ず書き出してください。頭の中だけで確認しないでください。頭の中だけでは確実に確認できません。また,頭の中にも入りません。
更に,この作業の応用として,「他の書き方は使えないか」と考えてください。例えば,「『A社との打ち合わせの件』の箇所は『書き方7:箇条書きで書く』を使って書けるな。今度同じような内容を書くときには書き方7を使って書こう」のように考えてください。
■A社との打ち合わせの件
Ⅰ.A社との打ち合わせが以下のように決定しました。
①日時:5月16日(金),10時~
②場所:A社の会議室
③打ち合わせの目的:△△業務の中間報告
Ⅱ.部長確認
中間報告書が作成できたら部長にその内容を確認していただきます。なお,5月12日(月)中には中間報告書を完成させる予定です。部長のご都合がよければ5月13日(火)の10時に内容を確認していただきます。
このような作業を繰り返して行うことで徐々に「書き方の3原則」と「6つのルールと18の書き方」の使い方がわかってきます。つまり,「書き方の3原則」と「6つのルールと18の書き方」が習得できます。
「『書き方の3原則』と『6つのルールと18の書き方』が習得できた」と思ったらこの作業を止めても構いません。
「面倒くさい」と思わずに「書き出して確認する」という作業を地道に続けてください。「継続は力なり」です。