これまでに読んだ本から(13冊目):【わかりやすく<伝える>技術】

今回は,「わかりやすく<伝える>技術」を紹介します。

「わかりやすく<伝える>技術:池上彰著:講談社現代新書2003」

この本については,「【技術士試験・受験勉強方法の鉄則:18回,わかりやすく説明することを考えながら読む」で紹介しました(こちらを参照してください)。

今回のブログでは,この本での別の内容を紹介します。

「3章 わかりやすい図解とは何か」に書かれている内容です。

「日本は左,アメリカは右」という見出しの内容です。

・・・略・・・

 図解で気をつけるべき点には,次のようなものもあります。
 たとえば,日本からアメリカへの自動車の輸出というテーマを扱うとします。図3-2の上のような図解では,見る側に,なんともいえない違和感が残るはずです。どうしてでしょう。

 それは,私たちがいつも見る世界地図では,日本が左,アメリカが右になっているからです。日米関係という抽象的なテーマですから,世界地図を出すわけではありません。しかし,私たちは無意識に,「日本は左,アメリカは右」と思っています。図解をするときも,この「無意識の認識」を尊重しなければならないのです。
 同様に,日韓関係を扱う図解では,日本を右,韓国を左に持ってくる必要があります。
 このような例は,細かいことかもしれません。つい見過ごしてしまうことが多いでしょう。しかし,「見る人が違和感なく受け止められる」ということが大事なのです。
 これは,図解だけではなく,原稿を書くときにも通じるところがあります。

この内容を読んだとき「なるほど!」と思いました。確かにそうです。「日本が右,アメリカが左」では違和感が残ります。

池上氏の本を読み,初めてこのような発想の重要性に気が付きました。

「他に“無意識の認識”はないか?」と考えてみたら・・・・・ありました。

「左から右」です。

例えば,本棚に本を並べるとき,左から並べますか? 右から並べますか?

おそらく,多くの方が左から本を並べると思います。右から並べると違和感が残ります。右から並べられた本を見ると何かモヤモヤした気持ちになると思います。

「左から右」なども「無意識の認識」だと思います。

拙著「技術者のための わかりやすい文書の書き方(こちら)」の中で,「書き方11 写真や図を入れて書く」という内容があります。

書き方11の解説の中で,報告書などに写真や図を入れる場合,写真や図を入れるだけではなく,写真や図に矢印を使ってコメントを書き加えることを解説しました。例えば,以下のような例です。

このような書き方(まとめ方)のポイントは矢印を使うことです。矢印があると無意識に矢印の方向(矢印の先)を見ます。つまり,重要な箇所に矢印を付けると読み手の視線をその箇所に誘導できます。

つまり,「ここを見て欲しい」ということを矢印を使うことで表現できます。

矢印があると無意識に矢印の方向(矢印の先)を見るのも「無意識の認識」に類似したことだと思います。

「無意識の認識」やこれに類似したことを考えて文書を書くことは,わかりやすい文書を書くうえで重要です。

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