【技術士第二次試験・受験勉強方法の鉄則21】
◆意識を変える
_◆受験勉強の時間を確保する(その2)
前回のブログでは,工夫して,受験勉強の時間をつくり出す方法などについて書きました。
今回のブログでは,仕事の中で,受験勉強の時間を確保する方法について書きます。
今回のブログの結論は,
“仕事は仕事,受験勉強は受験勉強という意識の境界を設けないで受験勉強をする”
です。
多くの受験生の方は,会社からの帰宅時に「今日の仕事は終わった。さあ,家に帰って技術士試験の勉強をするぞ!」と思うでしょう。
これは,当たり前のことです。
前回のブログでも書きましたが,技術士を受験される方は,仕事をしながら受験勉強をします。そのため,受験勉強の時間の確保が大変です。会社からの帰宅後の時間は貴重な受験勉強の時間です。
ここで,発想を変えてみます。
“仕事をしているときにも受験勉強をする”
と考えたらどうでしょうか。平日は,会社と自宅で受験勉強をすることができます。
仕事の中で様々な技術を学ぶことで,専門知識・応用能力・課題解決能力の問題を解くための技術を修得しています。
ですから,受験生の方々は,日々,仕事をしているときにも受験勉強をしています。
このブログでの“仕事をしているときにも受験勉強をする”とは,仕事を通して“解答を書く力”をレベルアップさせることです。
解答を書く力とは,試験官に内容が明確に伝わるように解答を書く力のことです。すなわち,わかりやすい答案を書く力のことです。
Ⅰ:○○工法を採用すれば,従来の工法に比べて工事費を大幅に低減できる。
Ⅱ:○○工法を採用すれば,従来の工法に比べて工事費を約30%低減できる。
Ⅰの文とⅡの文では,Ⅱの文の方が試験官に内容が明確に伝わります。
技術士の試験では,Ⅱの文のように,試験官に内容が明確に伝わるように解答を書くことで解答に対する適切な評価が得られます。
Ⅰの文のように,「大幅に低減できる」と書いてあると,試験官は,「どの程度低減できたのか?」と疑問を持ち,低減できたことを適切に評価できません。
頭の中にⅡの文のような内容があってもⅠの文のような書き方をすれば,内容に対する適切な評価が得られません。
頭の中にある解答が合格点でも,試験官に,その解答が明確に伝わらないように書くと,合格点にならないこともあると思います。
記述式試験では,問題に対する解答を文章(文)で書きます。したがって,試験官に内容が明確に伝わる文章(文)を書くためのトレーニングが必要です。
そこで,・・・・
報告書を書くとき,打合せ資料を書くとき,技術提案書を書くとき,稟議書を書くとき,会議の議事録を書くとき,メールを書くとき・・・,
どのようなときでも結構です。仕事で文章(文)を書くときには,伝えるべき内容が読み手に明確に伝わるように文章(文)を書くことを意識してください。
これを日々実践すれば,試験官に内容が明確に伝わるように解答を書く力,すなわち,わかりやすい答案を書く力がレベルアップします。
つまり,仕事を通して“解答を書く力”をレベルアップさせることができます。
試験までの時間を有効に使い合格を勝ち取ってください。
本の宣伝になりますが,拙著:「技術士第二次試験 建設部門 答案作成のテクニック 5つの手順で書いてみよう」では,わかりやすい答案を書く方法を詳しく説明しています(こちら)。
注):本のタイトルは「建設部門」となっていますが,他部門を受験する方にも参考なる内容です。ただ,建設部門での問題に基づき書き方の事例を解説しています。また,本の中では,過去問を掲載していますが,建設部門の問題を掲載しています。この点をご了解ください。