これまでに読んだ本から(30冊目):【孫子の兵法】

今回は,「孫子の兵法」を紹介します。

 「孫子の兵法:守屋洋:知的生きかた文庫(三笠書房)」

“孫子の兵法”とは兵法書のことです。兵法とは古代中国で発達した戦闘に関する学問です。孫子は,春秋時代の兵法家である孫武の著と伝えられています。

“彼を知り己れを知れば,百戦して殆うからず”

という“ことば”は,孫子の兵法の中の”謀攻篇”の中で書かれていることです。これは,故事(ことわざ)にもなっています。

この“ことば”は,JTAPCOブログの中でも何度も書いています注)
注):JTAPCOブログの中では,“彼を知り己を知れば,百戦殆うからず”と書いています。“彼を知り己れを知れば,百戦して殆うからず”と書いたのは,今回紹介する書籍の表現に準じたからです。

“彼を知り己れを知れば,百戦して殆うからず”とは,敵を知り,己を知れば,百回戦っても負けはしない”という意味です。

 

また,孫子の兵法には次のようなことも書かれています。

 

“己を知って敵を知らなければ,勝敗の確率は五分五分である。敵を知らず,己をも知らなければ,必ず敗れる。”

 

著者はこの本の中で,「“彼を知り己れを知れば,百戦して殆うからず”とは主観的,一面的な判断をいましめたものにほかならない」と書いています。

 

また,著者はこの本の中で,毛沢東の著書「矛盾論」からこれに関連したことを書いています。 


問題を研究するには,主観的,一面性および表面性をおびることは禁物である。一面性とは問題を全面的にみないことをいう。あるいは,局部だけをみて全体をみない,木だけを見て森をみないともいえる。孫子は軍事を論じて“彼を知り己れを知れば百戦して殆うからず”と語っている。ところが,我同士のなかには,問題をみる場合,とにかく一面性をおびる者がいるが,こういう人は,しばしば痛い目にあう。


「一面性とは問題を全面的にみないこと」という意味を逆に考えれば,「全面的にみることで様々なことがみえてくる」という解釈ができます。

これは,弊社が好きなことば“視点を変える”という考え方と共通しています。

敵の戦力を分析するだけではなく,視点を変えて自軍の戦力も分析してみよう・・・と考えることで戦争に勝つための戦略と戦術が立てられます。

“彼を知り己れを知れば,百戦して殆うからず”とは,仕事をするうえでも資格試験を受験するうえでも参考になる“ことば”です。

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