これまでに読んだ本から(28冊目):【マジ文章かけないんだけど】

今回は,「マジ文章かけないんだけど」を紹介します。

 ◆「マジ文章かけないんだけど:前田安正:大和書房」

就活を控えた大学生などの若い人向けのような本の構成や本の内容ですが,それ以降の年代の方にも文章を書くうえで参考になる内容です。

この本は以下のような構成になっています。

1st.STEP(初級):基本中の基本!主語と述語について考える
2nd.STEP(中級):文章を書く基本!文と文章の構造を考える
3rd.STEP(上級):めざせ!伝わる文章 人の思考を意識する
Final STEP(プロ級):秘策!文章マスターへの道 「Why」を意識する

“3rd.STEP(上級):めざせ!伝わる文章 人の思考を意識する”の中で,「LESSON16」は,“好きなら好きと最初に言おう 前提はいらない,結論から書き出せ”です。

この内容は,前回の“これまでに読んだ本から(27冊目)”で紹介した「井上ひさしと141人の仲間たちの作文教室」で紹介した内容と同じです(こちら)。

井上ひさし氏は,この内容を以下のような表現を使って書いています。

“「いきなり核心から入る」ことが大事なんです”

「マジ文章かけないんだけど」では,これを,“好きなら好きと最初に言おう”という表現をしています。なかなか面白い表現です。

拙著,「技術者のためのわかりやすい文書の書き方」の中で解説している「6つのルールと17の書き方(こちら)」では,この内容(この書き方)を「書き方1:まず知りたいことを冒頭に書く」としています。

「マジ文章かけないんだけど」を読んで,同じ内容でも表現を変えると受け取り方が少し変わるなあ・・・と思いました。

でも,結論,核心,まず知りたいこと】を冒頭に書くことは重要・・・だと言うことです。

ところで,“Final STEP(プロ級):秘策!文章マスターへの道 「Why」を意識する”は,「6つのルールと17の書き方(こちら)」での「書き方5:根拠を書く」と共通した内容です。“書き方5”とは,「書き手が判断したこと(判断事項)」を書いたら,その根拠も書くこと」です。

「マジ文章かけないんだけど」の中では「文章を“5W1H”で書くこと」と書かれていますが,5W1Hの中での“Why”の重要性を次のように説明しています。


・・・5W1Hで一番大切なのが「Why」なんだよ。「なぜ」「どうして」っていう問いに答えるように書いていかないと,読み手がフラストレーションを持ってしまうんだ。さっきの

「私は大学で吹奏楽をしていた。しかし,いまはもうやっていない」

っていう書き出しも,「なぜ,大学で吹奏楽をしていたのか」がないと,「なぜ,いまはもうやっていないのか」との対比がはっきりしないだろう。


文書の中で「書き手が判断したこと(判断事項)」を書くことは多いです。

例えば,業務報告書の中に

今回の業務では,関東内の東京都,埼玉県および神奈川県内に住む方々をアンケート調査の対象とする。

アンケート調査の条件として,この文しか書かれていなかったらどうでしょうか?

書き手は,根拠があって「関東内の東京都,埼玉県および神奈川県内に住む方々をアンケート調査の対象とする」と決めたはずです。しかし,この3都県に設定した根拠が書かれていないため,読み手がこの文を読んだとき,「なぜ,千葉県や群馬県など他の県は対象外なのだろうか?」と思います。

・・・書き手は知っている人,読み手は知らない人・・・です。

書き手は,自分の判断でこの3都県に設定したので当然その設定根拠を知っています。そのため,このような文を読んでもフラストレーションを持ちません。

しかし,アンケート調査の条件がこのような文だけで書かれていると(設定根拠の記述がないと)読み手はフラストレーションを持ちます。読み手は知らない人・・・だからです。

「なぜ」「どうして」っていう問いに答えるように書く・・・

すなわち,これは,自問自答する意識を持って文書を書くことです。

この意識を持つことが,わかりやすい文書(読み手に内容が明確に伝わる文書)を書くことにつながります

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