技術士第二次試験対策:令和元年度・必須科目の出題内容

2020年1月27日に,「技術士第二次試験対策:試験問題の出題内容(パートⅠ)」というテーマのブログを掲載しました(こちら)。このブログでは,令和元年度の必須科目の出題内容を整理しました。

今回のブログでは,令和元年度の必須科目の出題内容を再度整理します。

日本技術士会では以下のように必須科目での出題内容を定義しています。

現代社会が抱えている様々な問題について,「技術部門」全般に関わる基礎的なエンジニヤリング問題としての観点から,多面的に課題を抽出して,その解決方法を提示し遂行していくための提案を問う。

必須科目の出題内容を整理するうえでポイントは,「現代社会が抱えている様々な問題とは何か?」を考えることです。これは,「現代社会が抱えている様々な問題」が必須科目の問題の切り口になっているからです。

そこで,令和元年度の必須科目の出題内容に基づき,総合技術監理部門を除く全20部門での「現代社会が抱えている様々な問題」を調べてみました。

その結果,技術部門独自の「現代社会が抱えている様々な問題」がありました(例えば,農業部門など)。

これに対して,各技術部門で共通の「現代社会が抱えている様々な問題」も出題されていることがわかりました。例えば,地球環境問題などです。

各技術部門で共通の「現代社会が抱えている様々な問題」の中で最も多くの部門で出題されていたのが,“地球環境”“持続可能な開発目標(SDGs)”の問題です。前者は,船舶・海洋部門,繊維部門など6部門,後者は,機械部門,電気電子部門など6部門でそれぞれ出題されていました。

ここ数年,我が国のみならず世界中の各地で異常気象に伴う洪水や干ばつが発生しています。この異常気象の原因として地球温暖化があると言われています。また,昨年12月には地球温暖化などの問題を話し合うCOP25(気候変動枠組条約締約国会議)がスペインのマドリードで開催されました。

我が国でもここ数年,集中豪雨に伴う局所的な大雨や大型化した台風の上陸に伴う大雨によって各地で予想を超える甚大な災害が頻繁に発生しています。これらの自然災害も地球温暖化のよってもたらされたものだと言われています。

このように,地球環境問題はまさに「現代社会が抱えている様々な問題」の1つです。

今,世界中で新型コロナウイルス感染症が大流行(パンデミック)しています。未だに,この大流行の出口が見えません。

持続可能な開発目標(SDGs)に関する17の目標の中の3番目は「すべての人に健康と福祉を」です。「すべての人に健康と福祉を」に関するターゲットの3.3の内容「2030年までに、エイズ,結核,マラリア及び顧みられない熱帯病といった伝染病を根絶するとともに肝炎,水系感染症及びその他の感染症に対処する」です。

まさに,新型コロナウイルス感染症の大流行(パンデミック)はターゲットの3.3の内容と関係しています。

異常気象や新型コロナウイルス感染症の大流行(パンデミック)を考えると,“地球環境”や“持続可能な開発目標(SDGs)”の問題は,上記以外の部門でも今年度出題される可能性があります。

その他,“人口減少”や“技術継承・人材確保”などに関する問題も出題されていました。これらも各技術部門で共通の「現代社会が抱えている様々な問題」です。

令和元年度で出題された問題(内容)を参考にしたり,現状での「現代社会が抱えている様々な問題」を考えたりすることで今年度の必須科目の予想問題を考えてください。

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