技術士二次試験対策:会話でトレーニングする方法

前回のブログの中で,「“1分で理解できる解答”の書き方」のトレーニングとして,日常業務の中でトレーニングする方法について解説しました。この中で,このトレーニング方法として,「書き方1:要点を冒頭に書く」を使って日常業務の中で技術文書を書くことを解説しました。

前回のブログの中で解説したトレーニング方法の他,日常業務の会話の中でも「“1分で理解できる解答”の書き方」のトレーニングができます。すなわち,「書き方1:要点を冒頭に書く」の考え方注1)を使って会話をすることです。
注1):「書き方1:要点を冒頭に書く」とは,「内容に関する要点を冒頭に書き,この要点に関する説明をその後に書くこと」です。

例えば,上司から,「今君が担当している土砂崩れ対策工検討の業務の進捗状況を説明してくれ」と言われたとします。

書き方1の考え方を使って上司に回答すると以下の説明になります。

土砂崩れが発生した現場での現地調査,現地調査と土質調査に基づく対策工(案)の抽出までが終わりました。斜面崩壊長は最大35m,崩壊幅は最大で20mでした。現状では,対策工(案)として,吹付枠工,現場打コンクリート枠工およびコンクリート張工を考えています。これらの対策工(案)の比較から最終的な対策工を選定します。

橙色で着目した箇所が回答の要点(内容の要点)です。緑色で着目した箇所が回答の要点の説明(内容の要点の説明)です。つまり,回答の要点を冒頭に話し,回答の要点の説明をその後に話しています。

このように,「話す内容の要点は何か」「話す内容の要点の説明は何か」と考えて会話をすることで「“1分で理解できる解答”の書き方」のトレーニングができます。「話す内容の要点=解答の要点」「話す内容の要点の説明=解答の要点の説明」だからです。

会話の中で「“1分で理解できる解答”の書き方」のトレーニングができるのは,会話をすることも技術文書を書くこともどちらもコミュニケーションの手段だからです(こちらを参照してください)。

日常業務の中で会話をするときには,「書き方1:要点を冒頭に書く」の考え方を使って会話をすることを意識してください。

次回に続きます。

【参考図書】

森谷仁著,「マンガでわかる技術文書の書き方」,オーム社,令和4年3月25日

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