【技術士第二次試験・受験勉強方法の鉄則9】
◆勉強方法を考える
◆トップダウン方式とボトムアップ方式の受験勉強方法
トップダウン方式とボトムアップ方式の受験勉強方法とは,技術士試験での受験勉強方法です。
トップダウンとは,企業経営などで,組織の上層部が意思決定をし,その実行を下部組織に指示する管理方式です。
ボトムアップとは,下から意見を吸い上げて全体をまとめていく管理方式です。
*出典:デジタル大辞泉
過去問を調べその結果に基づき勉強するのがトップダウン方式の受験勉強方法です。
3月28日のブログ(こちら),3月30日のブログ(こちら)および7月25日のブログ(こちら)は,「過去問を調べる」がキーワードでした。
下図を見てください。
「A」が過去の試験問題だとします。Aを調べること,すなわち,過去の試験問題を調べることで出題傾向や出題内容がわかります。出題傾向や出題内容と現状での自分の技術や知識とを比べることで自分の弱点(優先的に勉強する内容)がわかります。それらがB1~B5です。
トップダウン方式の受験勉強方法では,自分の弱点を明確にするとともにそれらを優先的に勉強することがポイントです。過去問を徹底的に調べ,B6,B7,B8,B9,B10・・・・・・・と,どんどん自分の弱点(優先的に勉強する内容)を洗い出してください。
社会的な変化・技術に関係する最新の状況や社会で起こった出来事に興味を持ち,それらに関することをメモするのがボトムアップ方式の受験勉強方法です。
7月28日のブログ(こちらを参照)は,「興味を持つこと」と「メモすること」がキーワードでした。これらは,課題解決能力の問題に対する勉強方法です。
下図を見てください。
社会的な変化・技術に関係する最新の状況や社会で起こった出来事に関するメモがB1~B5です。B1~B5は,様々なことをメモした個々の内容だと考えてください。
B1~B5が解答を考えるときの材料です。B1~B5は解答を考えるための材料が入った引き出しと考えてください。Aが試験問題だとしたら,B1~B5の引き出しから材料を取り出して問題Aの解答を考えます。B1~B5まですべての材料を使って解答を考えることがあるかもしれません。あるいは,B1,B2,B5を使って解答を考えることがあるかもしれません。
ボトムアップ方式の受験勉強方法では,解答を考えるための引き出しの数を増やすことがポイントです。
例えば,B6,B7,B8,B9,B10,・・・・・・と数を増やすことで,「多様な視点」や「多面的視点」という課題解能力の問題でのキーワードにも対応できます。
今年の技術士試験で残念ながら結果を出せなかった方は,今年の受験での受験勉強方法を精査してください。
成果があった勉強方法あるいは思ったより成果が出なかった勉強方法があったと思います。それらを踏まえ,来年の受験に対する勉強方法を考えてください。当たり前のことですが,受験の合否は受験勉強の方法で決まります。
来年再度受験する方も来年初めて受験する方も,トップダウン方式とボトムアップ方式の受験勉強方法を取り入れた受験勉強を実践してください。勉強の成果が必ず出ると思います。